歴代受賞者

2002年(第18回)日本国際賞受賞者

計算科学・技術分野
ワールドワイドウェブの発明・実現・発展とそれによる文化への貢献

 

マサチューセッツ工科大学計算機科学研究所主席研究員
1955年生まれ
授賞理由

 バーナーズリー博士は、現在の情報通信ネットワークにおけるインターネット技術の最も重要な利用技術であるワールドワイドウェブ(WWW)を発明し、それを最初に実現した。ワールドワイドウェブは、インターネットとパーソナルコンピュータを用いた新しい情報メディアの世界を開拓し、科学技術者だけでなく、世界中の人々のインターネットによる通信と交流を飛躍的に促進し、人類の文化に新しい局面を開拓した技術である。同博士は、このワールドワイドウェブの発明者としてだけでなく、それを最初に実現し、その後の発展と普及に多大の貢献をした研究者として著名である。

 ワールドワイドウェブは、インターネットを用いた、科学者間の最新情報の交流のための技術として開発されたが、その優れた着想と、単純かつ明快な利用法によって学術・産業界の分野に留まらず、広く世界の人々に利用されるものとなった。最近では、個人や組織のホームページによる情報の提供、文献や様々なデータの検索、電子商取引、新聞・出版や電子メディアへの革命的な影響などによって、ワールドワイドウェブとインターネット及びパーソナルコンピュータを用いたネットワーク文化が形成されつつある。これによって、世界のグローバリゼーションが促進され、また、ワールドワイドウェブはグローバリゼーションを支える最重要な情報基盤技術の一つとなっている。

 ワールドワイドウェブの重要な技術の一つは、同博士によって設計されたHTMLというハイパーテキスト作成言語である。同博士は、このHTMLの処理系を作成し、現在ワールドワイドウェブと呼ばれている概念を提唱すると共に、それに基づくシステムを最初に実現し、その優れた有用性を示した。更に、ワールドワイドウェブによるコンピュータ利用形態が新しく開拓され、インターネットによって繋がれた世界中のコンピュータネットワークが一つのコンピュータであ るという新しい計算パラダイムが開拓される契機を与えた。

 ワールドワイドウェブの本質は、ハイパーテキスト作成言語を用いて、パーソナルコンピュータとインターネットをインフラストラクチャとする「情報の世界」を構築し、それを世界の人々に提供したところにあり、世界のグローバリゼーションと共に、人類文化への影響と貢献は極めて大きく、かつ、顕著なものがある。このような技術の発明・実現・発展を行ったバーナーズリー博士の貢献は、2002年日本国際賞を授賞するに相応しいと考えられる。

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