歴代受賞者

2008年(第24回)日本国際賞受賞者

ゲノム・遺伝医学分野
遺伝医学の確立と発展

 

ジョンズ・ホプキンス大学医学部遺伝医学部門教授
(1921-2008)

授賞理由

 マキューズィック博士は遺伝子と病気の関係を扱う遺伝医学において父と仰がれる存在である。1957年にジョンズ・ホプキンス大学に遺伝医学部門を創設し て家族性の病気の遺伝様式に関する研究を開始して以来、今日も尚研究を続けており、報告された論文は760篇。まことに遺伝医学におけるリーダーとして最 高の尊敬を受けるに相応しい人物である。
 これら多くの学術上の成果の上にマキューズィック博士の存在をさらに際立たせているのは、博士が「ヒトのメンデル遺伝(Mendelian Inheritance in Man, MIMと略す)という本の著者であるということである。この本には1966年の初版以来、病気に関わるあらゆる遺伝子の情報が搭載され、各時代における正 確な知見が完璧な形で盛り込まれて来た。MIMは今日のヒト遺伝学の発展をもたらした唯一最高のリファレンスブックであり、マキューズィック博士は今もこ の編集を続けて12版を重ねるに至っている。MIMは更にオンライン化により(OMIM)使い易さも格段に向上して、今や遺伝の関与する医学とそこに携わ る医師のあいだでのバイブルとなっている。この本がなければ、我々の遺伝子に関する今日の知識は極めて限られたものでしかなかったことであろう。
 ヒトゲノムの完全解読は今日のバイオサイエンスにとって例えようもなく重要な成果で、十年の余にわたり3000人以上の研究者を動員して完成されたもの である。 しかし、その重要性はMIMと組み合わせることにより初めて発揮されているものだということを忘れてはならない。
 博士はかねがね全ての遺伝子をヒトゲノムにマップしたいという念願を持っており、この故に国際ヒトゲノム解析機構(Human Genome Organisation, HUGO)が創設されたときに初代プレジデントとなり、世界におけるゲノム解析推進に大きな役割を果たした。これから個別化医療が益々重要になってゆく社 会の中で、マキューズィック博士はその基礎であるヒトの遺伝学を発展させ、比類ない貢献を人類にもたらした科学者として称えられる人物である。

【業績解説文】

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