ストックホルム国際青年科学セミナー

2010年派遣学生

siyss2010

 

Negishi
2010年ノーベル化学賞受賞者、根岸博士ご夫妻と
片岡さん(左)、利根川さん(右)

ストックホルム国際青年科学セミナー(SIYSS)は、ノーベル財団の協力でスウェーデン青年科学者連盟が毎年ノーベル賞週間行事に合わせて開催され、今年は世界18カ国から若手科学者25名が集まり、交流を通じて相互啓発を図りました。1週間という短い期間ではありましたが、ノーベル賞の授賞式及び晩餐会への参加、受賞者の方々による講義、受賞者の方々との交流、SIYSS参加者の研究発表会などがあり、とても充実したセミナーでした。以下、私達がSIYSSを通じて学んだことを報告します。

 私たちは、本セミナーを通じて「超一流の研究者の気質とは何か?」という問いに答えを求めていました。「研究者」という言葉には、純粋な知的好奇心を追求するイメージがあります。しかし、それだけではなく、それ以上の気質を身につける姿勢が必要だと感じました。
根岸先生から頂いた「世界トップレベルの環境で研究をしなさい」というお言葉には、本質的な勉強に注力するために、国籍や文化、語学の違いを克服するグローバル性が求められると感じました。
物理賞受賞のAndre Geim先生は、カエルが空中に浮遊する現象を示し2000年にイグ・ノーベル賞を受賞されていますが、ノーベル賞の講義の中で研究成果の見せ方の重要性も説かれていました。自分の研究をより多くの人に理解してもらうための工夫の重要性を認識しました。
さらに、鈴木先生から頂いた、「なんでも興味を持って勉強しなさい」というお言葉には、極めて専門的な分野に携わる研究者とはいえ、積極的に他学術分野にも常にアンテナを貼り、研究成果の応用範囲を検討する努力を怠ってはいけないと感じました。こうした貴重なお言葉から、研究成果の価値を追求、そして拡張することに真剣に向き合う大切さを学びました。

 また、私達は改めて科学の魅力を再認識しました。科学をテーマに、地元の高校生から、ノーベル賞受賞者まで、世代、国、文化、研究分野の枠組みを越えて多くの人と交流、議論を重ねることができました。その中でサイエンスの面白さを再認識すると共に、「世界が抱える問題に一丸となって取り組む」、そんな一体感も感じることができました。世界を変えるために、科学技術の力が求められていると言いますが、その科学の真理を追求するというプロセスの中にある国際間協力にこそ、科学の魅力があると改めて感じました。

 2010年、鈴木章先生と根岸英一先生の二名の日本人ノーベル賞受賞者が誕生した年に、本セミナーの一員として伝統と栄誉ある''Nobel Week''に参加できたことを誇りに思います。今後研究を進めていく中で、大きな壁にぶつかることもあると思いますが、ノーベル賞を受賞された先生方の言葉を胸に研究者として精進して行くことを誓います。

 最後に、本セミナーへの参加にあたり多大なるご支援を頂いた国際科学技術財団様に深く感謝いたします。

 

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2010年ノーベル化学賞受賞者、鈴木博士ご夫妻と

 


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