ストックホルム国際青年科学セミナー

2011年派遣学生

SIYSS Nakahira仲平 依恵 
東京工業大学工学部制御システム工学科
 

 私はストックホルム国際青年科学セミナー(SIYSS)2011にて、ノーベル受賞者の記者会見や講演、授賞式や晩餐会などに出席しました。他国の優秀な若手研究者と共に過ごしたきらびやかなNobel Weekはとても刺激的で、思い出深いものでした。

SIYSSで、とりわけ以下の3つの瞬間が忘れ難いものでした。
一つ目は、ノーベル受賞者が壇上で受賞する瞬間でした。車椅子に座るトーマス・トランストロンメル氏と亡きスタインマン博士の夫人に贈られる拍手は盛大なものでした。トーマス氏と、惜しくも受賞の瞬間まで辿りつけなかったスタインマン博士、一生の時間を一つの事に捧げるという偉業に純粋に感動しました。

 二つ目は、化学賞の受賞者ダニエル・シェヒトマン博士の講演でした。彼が発見した準結晶は始め周りの人達から認められず、様々な不遇に遭っていたそうです。彼の受賞の裏には、自らの発見を最後まで信じ、それらを逆境の中で貫き通す勇気がありました。パイオニアには、確固たる信念とこれまでの常識を覆す勇気が重要であると感じました。

 三つ目は、ノーベルレセプションで受賞者、受賞者の家族や同僚と直接話をした時です。レセプションは、誰とでも話しやすい雰囲気で、偶然目が合って会話が始まった人がノーベル賞関係者であったりと、様々な人たち直接話せる貴重な時間でした。中でも、医学賞のブルース・ボイトラー博士の母が息子の生い立ちと研究を楽しんでいた様子を生き生きと語っていたことが印象的でした。私はボイトラー博士が記者会見で話していた研究の大変さを思い浮かべ、大変な中でも続けることができたことは好きであったためだと感じました。

 また、私たち若手研究者が自らの研究を発表する機会もありました。高校生の素朴な質問から研究者からの深く突っ込んだコメントまで、私の研究に大変参考になりました。さらに、研究者という同じ夢を持つ同世代の仲間の研究発表と交流からもたくさんの事を学ぶことができました。他の若手研究者の研究は、数ヶ月から1年という短い期間で成し遂げたものばかりでしたが、どの方も限られた時間と予算の中で素晴らしい成果を出していました。社会のニーズと深く関連したテーマ選びから、個性的で独特な手法まで、彼らの研究を知ることができ、私の研究の在り方を改善するきっかけをいただきました。

 町中がNobel Weekの熱気に包まれる一週間、世界中から研究者と研究者を志す仲間がストックホルムに集まりました。その時の一瞬一瞬を心に大切にしまい、SIYSSで学んだことを今後の研究生活に生かしていきたいです。最後になりましたが、SIYSSに参加することを可能にしてくださった国際科学技術財団、現地のコーディネータの方々、東京工業大学の方々に深くお礼申し上げます。

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