研究助成一覧

2006年

1分野2件、計4件の募集を行いましたが、選考委員会による厳正なる選考の結果、次の若手研究者4名の研究テーマが採択されました。

「地球環境変動」分野

地球温暖化と陸域生態系の相互作用を評価するための炭素循環モデルの開発と応用
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独立行政法人海洋研究開発機構 地球環境フロンティア研究センター 研究員
伊藤 昭彦

助成額 100万円

地球温暖化が陸域の植生や土壌に与える影響、および生態系から気候システムに与えるフィードバック効果を全球スケールで現実的に推定するため、生態系の炭素循環を表現する数値モデルを開発した。光合成と呼吸による大気-生態系間の二酸化炭素交換を定量化し、観測データと比較して検証を行った。大気モデルによる気候予測シナリオに基づいて将来予測を行い、地球温暖化と生態系炭素循環の相互作用の諸局面を解析した。
雲の微物理過程の数値モデリングを用いた雲とエアロゾルの相互作用に関する研究
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東京大学気候システム研究センター 研究機関 研究員
鈴木健太郎

助成額 100万円

人為起源エアロゾルが雲核となることで雲の光学特性・降雨生成特性を変化させる効果を定量的に明らかにするために、雲の粒子成長プロセスを詳細に表現できるビン法雲微物理モデルを用いた数値実験を行う。モデル計算の結果を衛星や航空機による観測データと詳細に比較することでモデルの検証を行うと同時に、観測データだけでは捉えきれないプロセスの詳細を解析し、エアロゾルが雲の微物理構造にもたらす影響を定量的に評価する。

(所属、役職は助成当時のもの、五十音順)

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「治療技術の開発と展開」分野

ヒト悪性腫瘍に対する新規分子標的治療薬(Notchシグナル阻害剤)の開発
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東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 医師
増田 茂夫

助成額 100万円

ヒト悪性腫瘍、特に白血病でのNotchシグナル活性化型変異が見い出されているが、そのシグナル阻害剤(低分子化合物)を用いた抗腫瘍効果を動物モデルで実証した。同方法により白血病に対する新規分子標的治療の可能性が示された。このような(1)腫瘍細胞のアポトーシス誘導、の他に更なる作用機序として (2)腫瘍血管新生の抑制作用、も想定された。このことは同剤が他の固形癌を対象にした腫瘍血管新生阻害療法へ広く適応される可能性をも示唆する。
プロテオーム解析によるEwing肉腫の発がん機構の解明と分子標的治療の開発
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国立がんセンター中央病院・整形外科 医師
中谷 文彦

助成額 100万円

小児に好発するEwing肉腫は、全ての悪性骨腫瘍のなかで最も生命予後が不良であり、本疾患の病態の解明と治療成績の改善は社会的急務である。われわれはこれまでに、Ewing肉腫の発癌原因は、11番染色体と22番染色体の転座の結果生じるEWS-Fli1遺伝子により、p21をはじめとする細胞周期制御因子の機能が変化するためであることを明らかにし、さらにEWS-Fli1遺伝子および細胞周期制御因子をターゲットにした分子標的治療が、従来の制癌剤とはまったく作用機序の異なる新規治療法となりうることを示してきた。
今回の研究では、さらに新しい試みによる分子標的治療の開発を行う。具体的には、EWS-Fli1融合蛋白と複合体を形成する複数の蛋白を2次元電気泳動により分離、質量分析器を用いて同定したのち、機能解析を行い、それらの蛋白の機能を変化させることによる制癌効果を検索する。

(所属、役職は助成当時のもの、五十音順)

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